書評
「てんかん症候群—乳幼児・小児・青年期のてんかん学(原書 第5版)」—井上有史(静岡てんかん・神経医療センター)●監訳
永井 利三郎
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1大阪大学大学院医学系研究科
pp.1403
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416200046
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本書は,本書の日本語版の序文で井上有史先生が述べておられるように,世界中で読まれているてんかん学の教科書です。近年,国際抗てんかん連盟(ILAE)の新しいてんかん症候群分類の提案があり,本書はそれに基づいて第5版として刊行されたもので,各てんかん症候群について詳細な記載がなされており,てんかん学の基本となる本です。本書の日本語版の刊行に当たった井上有史先生をはじめ,静岡てんかんセンターの先生方に感謝いたします。本書の特色は,何と言ってもDVDが添付されており,動画でてんかん発作を見ることができることです。この動画をご提供いただいた当事者やご家族の方々に心から感謝したいと思います。
今ほどてんかんに関する教育の意義が高まっている時期はこれまでになかったと思われます。てんかんの有病率は約1%と言われ,これはわが国に,約100万人のてんかん患者がおられることになります。日本てんかん学会の会員は現在2,000人余りで,このうちてんかん専門医は400人余りであり,当然ながらてんかん患者の診療には,てんかん専門医以外の多くの医師が関わっています。
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