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連載 神経学を作った100冊(37)
シャルコー(2)「脳脊髄疾患局在学講義」(1876-1880)
One Hundred Books which Built up Neurology (37)-Charcot JM "Leçons sur les Localsations das les Maladies du Cerveau et de la Moelle Épinière faites a la Faculté de Médecine de Paris"(1876-1880)
作田 学
1
Manabu Sakuta
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
1Department of Neurology,Japanese Red Cross Medical Center
pp.90-91
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100623
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シャルコーは本連載第11回(本誌59巻11号)で書いたサルペトリエール病院『神経疾患講義録』で特に有名であるが,この『脳脊髄疾患局在学講義』は1872年に彼が病理解剖学教授に任命されたあと,1876年から1880年というまさに油の乗りきった時に出版された。まず最初に,1876年に第一部として脳疾患の局在学が168ページで,1880年には第二部として脊髄疾患の局在学が268ページで出版され,後に合本されて一冊となった(Fig.1)1)。その後,1893年にシャルコー全集の第4巻として出版された(Fig.2)2)。すなわち,『神経病講義録』3巻に続くものであり,本書がいかに重要視されていたかがわかるだろう。
1876年の初版はタイトルは合本のタイトルとほとんど同じだが,「faites a la Faculté de Medeciné de Paris(1875)」と,講義が行われた年が入れてある。
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