特別企画 Master's Case File◆心に残った症例
「10月1日より必ずよくなります」
山田 憲一
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1山田憲一内科医院
キーワード:
ストレス
,
コーピング
,
過食
,
患者医療者間の関係性
,
PRISM
Keyword:
ストレス
,
コーピング
,
過食
,
患者医療者間の関係性
,
PRISM
pp.113-115
発行日 2013年1月15日
Published Date 2013/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101458
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症例の紹介
彼は64歳の男性で,罹病期間10年の2型糖尿病患者である.前医の病院より紹介となり(糖尿病,高血圧症,脂質異常症,肥満症)9年前から私が診察している.前医での教育入院の経験もあり,食事療法実践の効果は十分に実感している.前医からの処方のアマリール®(0.5mg)2錠 分2朝夕 食直前を継続していたが,HbA1c(以下すべてJDS値)は6.4~6.5%であった.糖尿病網膜症はなし,腎症はⅡ期,心電図異常なし,頸動脈平均IMT 0.8mmでした.3年経過してから体重増加とHbA1cの悪化(7.1%)があり,インスリン抵抗性改善薬アクトス®(30mg)1錠分1朝食後を併用し,HbA1cは6.3%に低下した.その後,79kgから85kgに体重増加があり,アクトス®を中止しメデット®(250mg)3錠分3各食後に変更.体重は82kgに減少したが,HbA1cは7.0%と悪化した.さらに,運動不足と食欲旺盛のためか,体重は88.7kg,HbA1cは11.4%と極めて悪い状態になった.
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