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特集 ライフステージに対応した糖尿病診療のコツ
Ⅲ青壮年期の患者への対応
50~60代の糖尿病患者への対応―診察,検査,治療のコツ
Tips of Therapy for Diabetic Patients aged 50-60.
細井 雅之
1
,
上野 宏樹
1
,
川崎 勲
1
1大阪市立総合医療センター 糖尿病センター代謝内分泌内科
キーワード:
①治療中断
,
②足病変
,
③腎不全
,
④坂の上の坂
,
⑤平均余命
,
⑥糖尿病連携手帳
Keyword:
①治療中断
,
②足病変
,
③腎不全
,
④坂の上の坂
,
⑤平均余命
,
⑥糖尿病連携手帳
pp.414-422
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101377
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糖尿病患者の余命と死因
2011年に英国ケンブリッジ大学の糖尿病患者の死因に関する82万人のデータが発表されました1).そのなかのグラフ(Box 1)によると60歳の糖尿病患者は男性で4.5年(心血管死2.5年,がん死0.5年,非がん非心血管死1.3年),女性で5.4年(心血管死3.4年,がん死0.3年,非がん非心血管死1.6年)余命は短くなっているようです.これはあくまでも死亡までの年数ですから,合併症によるQOLの低下はこの倍ぐらいの10年ほどかもしれません.60歳日本人の平均余命は男性22.87年,女性28.46年(2009年厚生労働省)ですので,60歳の糖尿病患者では,英国との違いはありますが,男性18年,女性23年が平均余命かもしれません.課題はこの間に,いかにして合併症を起こさずにして,健康な人と変わらない日常生活の質の維持,寿命の確保を行うかです.
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