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特集 いま一度 低血糖を考える
CGMSから分析する低血糖症とその予防
The hypoglycema analized by CGMS and its prevention
三浦 順之助
1
1東京女子医科大学 糖尿病センター
キーワード:
①無自覚低血糖症
,
②1型糖尿病
,
③インスリン治療
,
④意識障害
Keyword:
①無自覚低血糖症
,
②1型糖尿病
,
③インスリン治療
,
④意識障害
pp.624-628
発行日 2011年12月10日
Published Date 2011/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101259
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はじめに
糖尿病患者の治療中,血糖値が低血糖領域になることは望ましいことではないが,珍しいことではない.通常は交感神経刺激症状が出現し,意識障害等重症の状態になる前に何らかの対処が可能である.血糖値の低下の際,症状が出ないものを無自覚低血糖というが,他人の力を借りないと回復できないものを重症無自覚低血糖症という.特にインスリン治療中の1型糖尿病には多く認められる.
2010年4月より持続糖濃度測定機器(Continuous Glucose Monitoring System : CGMS)が保険適応となり,日常生活での連続的な糖濃度測定が可能となった.日本では後から見直すことしかできないProfessional CGMSのみ使用可能であるが,Real time CGMSと異なり適時数値を見ることができないため,ある意味本当の日常生活での血糖値の変動を記録していると考えられる.本稿では,インスリン治療中の1型糖尿病患者の低血糖症につき,CGMのデータを用いた解析を提示し,無自覚低血糖回避の可能性について考察する.
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