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糖尿病と心臓病
木村 剛
1
1京都大学大学院・循環器内科学
pp.219
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101177
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大分大学の犀川哲典先生,吉松博信先生が「糖尿病と心臓病」と題する医学書を発行された.
日本における糖尿病患者数は増加の一途にあり,糖尿病患者における最も重要な合併症は心血管疾患である.また,日本人の冠動脈疾患において糖尿病の合併率は50%以上であり,耐糖能異常を含めると3分の2以上の患者が糖代謝異常を有するとされている.循環器内科専門医と糖尿病専門医の連携が強く求められているところである.本書の画期的なところは大分大学の循環器内科グループと糖尿病グループが力を合わせて企画,編集された点にある.ともすれば循環器内科専門医は心筋虚血の治療に傾き,糖尿病専門医は血糖管理に傾くところであるが,患者の求めるところは予後改善という視点からみた総合的な管理である.本書では糖尿病患者の総合的な管理が非常にバランスの取れた形でまとめられている.
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