Master Interview●インタビュー
糖尿病を「生きる」―生命誌から読み解く物語―中村桂子先生(JT生命誌研究館館長)に聞く
中村 桂子
1
,
石井 均
2
Keiko Nakamura
1
,
Hitoshi Ishii
2
1JT生命誌研究館
2天理よろず相談所病院内分泌内科
pp.394-410
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100982
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糖尿病をいかに生きるかは究極的なテーマです.ただ,それはひとつのあり方を極めようとするものではなく,多様性が許されるもの,あるいは多くのあり方が集められて形成されていくものです.したがって,この究極的なテーマを考えるためには多くの人々の経験と時間が必要です.
一方で生きることのもうひとつの基本的要素をたどっていくと,遺伝子―DNA―ゲノムに行き着きます.それは,ヒトだけでなく生きとし生けるものすべてに共通する生命体の基本単位だからです.
ゲノムの研究を通じて生きること,生き続けてきたことの知恵や論理が学べないか,それは研究者の持つ大きい期待の1つではないかと思います.それを研究してこられ,社会に発信し続けておられる中村先生にお話をお伺いしたいと思いました.
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