Japanese
English
Perspective●展望
時間と遺産:UKPDS
Time and Legacy:UKPDS
石井 均
1
1天理よろづ相談所病院内分泌内科
pp.574-575
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100887
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
□Surprising? Yes!
2008年は驚くことが多かった.まずは2月のACCORD(Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes)studyである.2型糖尿病で心血管障害のリスクの高い10,000例を超える患者に対し,現在の推奨値を超える厳格な血糖コントロールが心血管障害の発症およびそれによる死亡を減少させるかどうかをテーマとした試験であった.高血圧および高脂血症についてはこれまでに心血管障害予防のエビデンスが揃っており,その上で厳格な血糖コントロールがさらに利益をもたらすかどうかが焦点であった.
しかしながらその結果は,HbA1C中央値6.4%を達成した強化療法群は,7.5%の標準療法群に比して,心血管障害予防作用を証明できなかったばかりか,全死亡率が有意に高かったというものであった.驚いた.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.