New Books
小児・ヤング糖尿病―のびのびしっかりサポート
山本 壽一
1
1ハートライフ病院糖尿病センター
pp.585
発行日 2005年5月15日
Published Date 2005/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100558
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
この本を読んで驚いたのは,まず「学校の先生への手紙」で始まることだ.糖尿病を持つ子どもは学校生活においてインスリン注射や低血糖時の補食など学校の先生のサポートや学友の理解が最も大切なことである.糖尿病と診断された時には子どもも親も先生への説明をどのようにしたらよいのか不安を持つことがある.担当医師から先手を打って学校の先生に手紙を出すことは胸のすく思いだ.
次に「子どもの自立を支える」では子どもたちが糖尿病の治療に関してどのようにして自立したかを母親たちの調査結果から述べられている.しかし,その内容は子どもの自立と共に母親自身がどのようにして自立したかにオーバーラップしているようだ.そのことはお母さんから筆者へ行ったインタビューの記事からも読み取ることができる.このような順で第I章が展開していくのは,著者の豊富な小児糖尿病の臨床経験を物語っている.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.