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特集 上手なコンサルテーション
どのようなときに糖尿病の専門医に対してコンサルテーションが必要か?
Under what circumstances should general physicians consult with diabetologists ?
赤井 裕輝
1
1仙台厚生病院糖尿病代謝センター
キーワード:
緩徐進行型1型糖尿病
,
無自覚性低血糖
,
糖尿病腎症
,
SU薬二次無効
Keyword:
緩徐進行型1型糖尿病
,
無自覚性低血糖
,
糖尿病腎症
,
SU薬二次無効
pp.623-631
発行日 2003年11月15日
Published Date 2003/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100501
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Case 1
一生懸命努力しているのに,コントロール不良…実は1型であった症例
患者は68歳,女性.1994年に検診で糖尿病を指摘され,市立病院を受診.入院治療し,1日2回注射のインスリン治療が始まった.2年間同院へ通院した後,1996年から,自宅近くの病院に転医.この時から糖尿病手帳への記載が始まっている.HbA1Cは7%台→6%台→8%台とやや上昇傾向であるが,著しい不良ではなかった.一生懸命ダイエットに努めているのに改善しないと悩み,心配が続くため知人から当科を勧められ受診.過去最大体重は52歳時の53 kg(BMI 22.6)であったが,当科初診時は44.5 kg(BMI 19.0)とやせていた. ペンフィル50 Rの2回注射(24-0-2)とベイスン(0.2)3錠の併用でHbA1C 8.3%.低血糖を頻発しておりコントロール目的で入院.入院後,血糖値が夕食前36 mg/dLから翌朝には425 mg/dLに上昇するなど,極めて大きく変動することがわかった.さらに抗GAD抗体は陰性ながら,空腹時血中C-ペプチド値<0.05 ng/mL と極めて低値のためグルカゴン負荷試験施行,C-D0>ペプチド値に全く反応なく1型糖尿病と診断された.3食前にペンフィルR,眠前にペンフィルNの4回注射法に変更し退院とした.
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