Japanese
English
Case Record
アキュチェックインタビュー(Accu-Chek(R) Interview)によって「うつ状態」と判定されたのを契機に血糖コントロールと心理状態が改善した3例
Three cases of diabetes who improved their glycemic and mental control after diagnosed as depressive state by a computer software Accu-Chek(R) interview
松本 一成
1
,
菅沼 徳恵
2
,
井元 陽子
2
,
貴島 左知子
3
1佐世保中央病院糖尿病センター
2佐世保中央病院看護部
3佐世保中央病院栄養管理室
キーワード:
アキュチェックインタビュー
,
うつ状態
,
心理
Keyword:
アキュチェックインタビュー
,
うつ状態
,
心理
pp.871-874
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100427
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Case アキュチェックインタビューによって「うつ状態」と診断されたことを契機に,血糖コントロールと心理状態が改善した3症例
「うつ病」あるいは「うつ状態」が,糖尿病治療の妨げとなることが知られている.うつ状態の診断に,糖尿病患者心理状態診断ソフトであるアキュチェックインタビューは有用であると報告されている.今回,われわれはアキュチェックインタビューによってうつ状態と診断されたことを契機に,心理状態と血糖コントロールが改善した3症例を経験した.症例1は,52歳の1型糖尿病女性.うつ状態と診断されたことで,いくら頑張ってもうまく行かない理由を自分なりに納得された.そのために心理的負担が軽減してHbA1Cは7.7%から6.5%へと改善した.症例2は,69歳の2型糖尿病男性.努力してHbA1Cを6%台に保っていたが,燃え尽き寸前であった.うつ状態と診断されて,短期間ベンゾジアゼピン薬を服用することで心理状態が改善し,HbA1Cは6.4%から6.3%になった.症例3は,69歳の2型糖尿病女性.抗うつ薬を使用しながら,患者のうつ病への対応をチーム内で統一することによりうつ状態が改善し,HbA1Cも7.7%から6.5%へと改善した.患者が抱える「うつ状態」などの心理的問題をアキュチェックインタビューで明確化することによって,糖尿病のコントロール状態が改善することを経験することができた.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.