特集 症例から学ぶクリニカル・ルール
全身倦怠感と四肢のだるさが続いた58歳男性
川畑 秀伸
1
,
山本 和利
1
1札幌医科大学地域医療総合医学講座
キーワード:
全身倦怠感
,
頸随脊髄症
,
Binswanger病
,
うつ病
Keyword:
全身倦怠感
,
頸随脊髄症
,
Binswanger病
,
うつ病
pp.14-18
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903431
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Question & Answer
Q:症状や身体所見と検査結果に乖離(データの矛盾)がある時の考え方は?
A:血液や画像検査の結果が,症状や身体所見と一致しないことがある.最終的には考えている疾患が患者に存在する(結果が陽性とすると真陽性)か,それとも存在しない(擬陽性)かのいずれかである,影響する要因として検査特性(症状や身体所見,検査それぞれの感度や特異度)や病期の違い(疾患の多様性や個体差),新たな知見などが考えられる.方針として,これら要因を十分吟味したうえで,何もせずに経過をみる,さらに検査を進める,治療を開始するといった3つの選択がある.この判断には検査・治療閾値や二分法の問題点(オッズと尤度比)などの臨床疫学の知識が参考になる.
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