外来で見逃された症例―あなたの診断は?・40
急性の便秘で受診し微熱と腹部膨満を認めた老人
瀧澤 美代子
1
,
生坂 政臣
1
1聖マリアンナ医科大学総合診療内科
pp.5,84
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903428
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症例:74歳,男性.5日前より下腹部痛,食欲低下,微熱が出現し,3日前より嘔気・嘔吐もみられるようになった.5日間排便がないので,便秘のせいだと思い当科を受診.既往歴に特記事項なし・身体診察では,血圧120/80mmHg,脈拍80/分,体温37・1℃.頭頸部,胸部に異常を認めない.腹部は膨満し(図1),全体に軽度の圧痛を認める.腸蠕動音はやや減弱していた.腹部X線写真では,大腸全体の便塊陰影と小腸ニボーを認めた.
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