外来で見逃された症例―あなたの診断は?・25
非回転性めまいと起立困難を主訴に来院した高齢女性
清田 礼乃
1
,
生坂 政臣
1
,
米波 浩二
1
,
亀谷 学
1
1聖マリアンナ医科大学総合診療内科
pp.827,900
発行日 2000年10月15日
Published Date 2000/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903088
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症例:70歳,女性.1カ月前より降圧薬(α1遮断薬)を服用していた.夜中に突然の嘔気で覚醒し,トイレに向かう時に,非回転性めまい,嘔吐およびふらつきが出現した.朝になっても改善しないために,当科外来を受診した.来院時,臥位血圧150/90mmHg,脈拍72回/分・整で,起立困難のため立位血圧は測定不可能であった.他の身体診察所見は正常範囲で,神経学的にも立位,座位の保持困難のほかには,聴力障害,小脳症状,筋力低下,感覚障害や病的反射などを認めず.また,頭位変換性眼振も誘発されなかった.頭部CTは異常所見なしと読影された(図1).
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