日常診療のOne Point Advice
高脂血症の診断と治療
村勢 敏郎
1
1虎の門病院内分泌代謝科
pp.641
発行日 1992年7月15日
Published Date 1992/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900519
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高脂血症の診断にあたっては,高コレステロール血症と高トリグリセライド血症とに整理して考えるのがよいであろう.今回は高コレステロール血症について述べよう.
高コレステロール血症を成因別にみると,原発性は全体のほぼ95%で,続発性(2次性)は5%程度である.原発性の大半(~80%)は多因子性と呼ばれるタイプで,血清コレステロールが上昇しやすい体質を基盤として,それにいろいろな内因性・外因性因子が加わって起こる.~15%は家族性多種リポ蛋白血症と呼ばれているものであり,家族歴がより濃厚である.家族性高コレステロール血症(familial hypercholesterolemia;FH)は全体のほぼ5%を占める.
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