JIM Report
国際ワークショップ「英国におけるプライマリケアと日本の将来」に参加して
増田 幹生
1,2
Mikio Masuda
1,2
1ライフプランニングセンタークリニック
2聖路加国際病院消化器内科
pp.918-919
発行日 1991年12月15日
Published Date 1991/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900297
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1991年6月27日の第15回国際ワークショップ「英国におけるプライマリケアと日本の将来」(東京,ライフプランニングセンター主催)に参加しました.講師である英国バーミンガム大学医学部講師のDr.R, Hull,MDからは「英国の医療システムとプライマリケア」,「プライマリケアにおける癌患者のケア」が,英国のDistrict NurseのMrs. H.Coetzee, R.N.からは「プライマリケアにおけるナースの役割り」「(癌患者のケアにおける) District Nurseの役割り」の講演がありました.英国と日本では医療のシステムも違い,国民性や宗教も違うとは思いますが,医療スタッフと患者さんとの温かい人間関係にはやはり差がないという印象を受けました.
日本は諸外国と比較して,国民総医療費にしろ,医療設備にしろとても恵まれた環境にあると思います.医療の質が,それを担当する医療スタッフの熱意に大きく左右されるのは経験のあることだと思います.事実講演の中で「日本の実情」と題してお話された江戸川区の神保勝一先生や大田区の鈴木荘一先生のように見事なプライマリケアを実践されている先生も多いことは存じておりますが,しかしその教育については,日本ではまだ不十分だと思います.
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