JIM Report
心肺蘇生訓練に音楽を用いることは有効か?
菊地 宏久
1
,
小杉 隆史
1
,
菊地 敦子
1
Joel B Garcia
1
1海外邦人医療基金マニラ日本人会診療所駐在
pp.94-96
発行日 2014年1月15日
Published Date 2014/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103100
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心肺停止時には速やかに,1分間に100回以上の速度で胸骨圧迫を行うことが重要とされている.海外では心肺蘇生(CPR)訓練に単なるリズムではない楽曲が使用され,有効性も報告されている.われわれはマニラで定期的に行っている一次救命処置(BLS)訓練を通し,日本人に対する音楽の有効性を検証した.対象はマニラ在住日本人でBLS訓練10回分の全参加者合計70名,訓練には1分間に100回のリズムで演奏されるSMAPの曲「世界に一つだけの花」を用いた.音楽の有効性に関する質問紙調査の結果,76%(53/70)が「有効」と答え,その90%(48/53)が同曲を支持した.日本人に対するCPR訓練にも音楽の使用が有効である可能性を示唆した.
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