特集 家庭医のためのワクチン・プラクティス
【総論】
Vaccine Preventable Disease(VPD)
神谷 元
1
,
岡部 信彦
2
1国立感染症研究所感染症情報センター
2川崎市衛生研究所
キーワード:
予防接種
,
定期接種
,
任意接種
,
ワクチンギャップ
Keyword:
予防接種
,
定期接種
,
任意接種
,
ワクチンギャップ
pp.642-645
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102589
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Case
白血病治療後寛解状態で発症した水痘
患者:2歳2カ月,女児.
経過:1歳時に小児急性リンパ性白血病と診断され化学療法を開始.化学療法終了後寛解を確認し退院.退院後保育園に通園,異常なく過ごしていたが,地域で水痘が流行し,保育園内にも患者発生.女児も感染し,化学療法後のため免疫力が低く水痘が重症化.アシクロビル投与などの治療にて一命は取り留めたものの,退院までに1カ月を要した.水痘ワクチン接種の効果として,①接種を受けた本人への直接効果と,②多くの小児が水痘ワクチン接種を受けることによる水痘流行規模縮小が挙げられるが,この女児のような症例をなくすためにも②に対する意識を社会全体で高めていく必要がある.
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