特集 プロの技としての身体診察
【身体診察,プロの診かた】
HIV感染症のプロの診かた
本田 美和子
1
1国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター
キーワード:
性行為感染症
,
口腔内病変
,
HIV抗体検査
,
免疫再構築症候群
Keyword:
性行為感染症
,
口腔内病変
,
HIV抗体検査
,
免疫再構築症候群
pp.220-221
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101645
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世界のHIVの新規感染者が2000年頃から頭打ちもしくは減少傾向となっている一方で,日本では毎年右肩上がりの増加の一途をたどっています.しかもHIV感染症は自発的に抗体検査を受けないかぎり,感染しているかどうかは判明しません.ですから,日本では「自分がHIVに感染しているとは知らない」人が厚生労働省に届け出られた累積感染者数(15,332人)の何倍もいることが推測されています.彼らは,まず,プライマリ・ケアの診察室へ現れます.ぜひ,ここで感染者をみつけ出してあげてください.また,抗HIV治療薬の進歩で,HIV感染症はきちんとみつけてタイミングを逃さずに治療を開始すれば,プライマリ・ケアの診察室でフォローアップしていくことが十分可能になりました.本稿ではHIV感染者を①みつけ出す,②見守り続ける,の2点に関する「プロの技」について述べようと思います.
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