レビューでわかる! いまどき診療エビデンス[25]
花粉症の予防薬
大西 正樹
1
1大西耳鼻咽喉科
pp.170-174
発行日 2008年2月15日
Published Date 2008/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101355
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花粉症の予防投与,予防薬という言葉は花粉症発症前に使用すれば,あとは使わなくていい印象を持つ.しかし実際そのような薬はまだない.近い将来市場に出るIgEのFcεRⅠ結合部位(Cε3)をエピトープとして認識するヒト化抗IgEモノクローナル抗体の注射はこれに近いが,それでも月1回の注射が必要になる1).
花粉症の初期治療も花粉飛散初期の治療ということになり,実際花粉症は初期治療だけでは収まらず寛解維持療法とつなげていかなければならない.鼻アレルギー診療ガイドライン2)には初期療法が記載されており,例年,強い花粉症症状を示す症例にはこの初期療法が勧められている.以下,引用文以外は言葉を初期療法に統一して述べる.
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