特集 片頭痛だけが頭痛じゃない
頭痛の種類と疫学
山脇 健盛
1
1名古屋市立大学神経内科
キーワード:
国際頭痛分類第2版
,
一次性(機能性)頭痛
,
二次性(症候性)頭痛
,
頭痛の疫学
Keyword:
国際頭痛分類第2版
,
一次性(機能性)頭痛
,
二次性(症候性)頭痛
,
頭痛の疫学
pp.464-466
発行日 2007年6月15日
Published Date 2007/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101133
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
肩こりが強くなり頭痛を生じる1例
患者:38歳,女性.会社員.
家族歴:母親が,自分が小さい頃よく頭痛で寝込んでいたことを覚えている.
現病歴:20歳代より肩こりがひどく,肩こりが強くなると頭痛が出現する.週に1回程度,頭全体を締め付けられるような痛みであるが,月に1回くらいは,異常に肩がこり,首の後ろから後頭部に広がり,両側こめかみあたりを中心とする拍動性の頭痛となり,仕事もできなくなってしまう.その時は,しばしば悪心,嘔吐を伴う.睡眠不足やストレスがあると起きやすいようである.
頭痛の種類
頭痛の分類には,現在多くの施設で,2004年に国際頭痛学会より発表された「国際頭痛分類第2版」1)(表1,J1)が用いられている.その分類の特徴を次にあげる.
すべての頭痛は,まず3つの大分類により分けられる.すなわち,①一次性頭痛,②二次性頭痛,③頭部神経痛,中枢性・一次性顔面痛およびその他の頭痛,に分けられている.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.