特集 真夏の総合診療
夏のcommon disease
在宅療養者の夏―暑熱障害
内山 富士雄
1
Hujio Uchiyama
1
1内山クリニック
キーワード:
暑熱障害
,
熱疲労
,
熱射病
,
エアコン
Keyword:
暑熱障害
,
熱疲労
,
熱射病
,
エアコン
pp.600-603
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100985
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Case
在宅療養中に熱疲労を起こした1例
患者:89歳,男性.
現病歴:脳梗塞後遺症で在宅療養中であった.8月23日に「立ちくらみがして食欲もない」との連絡が家族よりあり,昼過ぎに往診した.会話は可能であったが頭痛も訴えていて,見るからにぐったりとしていた.血圧95/50 mmHg,脈拍100/分(普段は110/80 mmHg,86/分),体温37.8℃.皮膚は乾燥し,発汗はほとんどなかった.室温をチェックしたところ34℃であった.部屋にはエアコンがあったが使われておらず,患者に聞いたところ「エアコンは嫌いなので使っていない」とのことであった.熱疲労と判断し,試験的に飲水させたところ嘔気もないようなので,水やスポーツ飲料の摂取とエアコンの使用を指導した.その後,夜に「普段の活気が戻りました」との電話が家族よりあった.
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