特集 家庭医のためのウイメンズ・ヘルス読本
【ライフステージごとの女性の診かた】
④更年期
大原 紗矢香
1
,
岡田 唯男
1
1医療法人鉄蕉会 亀田ファミリークリニック館山
キーワード:
閉経
,
更年期症状
,
ホルモン補充療法
,
HRT
Keyword:
閉経
,
更年期症状
,
ホルモン補充療法
,
HRT
pp.300-302
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100872
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更年期とは
更年期とは性的成熟状態から卵巣機能が完全に消失するまでの期間を指す.閉経期の女性に生じる症状を総じて更年期障害と呼ぶ.閉経前後の10年間に生じることが多いとされるが個人差がある.臨床的には45歳以上の女性で1年間以上月経を認めなければ,閉経としてよいとされる.
更年期障害
更年期障害の診断は,6~12カ月の無月経と,hot flashなどの更年期症状の存在によりなされる.最も操作特性の高い症状はhot flashでpositive likelihood ratio(以下LR+)は2.20,negative likelihood ratio(以下LR-)は0.790である.また,診断が疑わしい場合に参考とされるFSH(follicle stimulating hormone,卵胞刺激ホルモン)のLR+は3.10,LR-は0.44程度である.なおFSHの値とhot flashの症状には相関はない.閉経前に更年期症状を示す場合に,FSHとエストラジオールの測定が有用であるとされる.
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