特集 帰してはいけない外来患者
【Clinical Pearls】
妻の勧めでしぶしぶ受診する壮年男性には注意!
八木田 一雄
1
1札幌医科大学医学部地域医療総合医学講座
pp.56
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100844
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
200X年□月△日,数年前から高血圧症と高脂血症で外来通院中のAさん(55歳)が,ご主人のBさん(56歳)を連れて新患外来を受診した.
Aさん「先生,近頃主人の様子が何か変なんです.今までと違うんですよ」
Y医師「何が変なのですか? どのように違うのですか?」
Aさん「近頃,多少物覚えが悪くなってきたような気がするんです.それと,少し元気がないというか意欲がないというか…何となく以前と感じが違うんですよ」
Y医師「Bさんはどのようにお感じですか?」
Bさん「仕事が忙しくて少し疲れていることは確かだけど,体調も悪くないし何ともないと思っていますよ.妻の心配のしすぎですよ.早く仕事に行かなければならないんですが…」
Aさん「先生,最近テレビで若年性の認知症について特集されていたんですが,主人も認知症ではないでしょうか?」
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.