Japanese
English
綜説
尿路とプロスタグランディン
Urinary Tract and Prostaglandins
上田 昭一
1
Shoichi Ueda
1
1熊本大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology,Kumamoto University Medical School
pp.285-293
発行日 1990年4月20日
Published Date 1990/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904284
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はじめに
プロスタグランディン(PG)は,生体のほとんどの組織で細胞膜隣脂質からホスフォリパーゼの作用によって遊離するアラキドン酸を前駆体として生成され,生体の機能を調節している。これは局所ホルモン的にその産生周辺で多彩な生理作用を営んでいるためオータコイドのひとつと考えられている。PGの前駆体であるアラキドン酸はリポキシゲナーゼによりPGG2,PGH2を経てPGE2やPGF2α,PGI2(プロスタサイクリン),TXA2(トロンボキサンA2)などになる。これらの中で尿路系の調節に重要な役割を果たしているのはPGE系とPGF系と考えられている1,2)。
本稿では主として尿路平滑筋に対するPGの薬理作用について述べる。
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