増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて
Ⅱ.術式別にみた術中・術後合併症の管理
D.開腹的手術
8.前立腺の手術
前立腺(被膜下)摘除術
金丸 洋史
1
Hiroshi Kanamaru
1
1福井医科大学泌尿器科
pp.183-185
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903210
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1 はじめに
現在,前立腺肥大症に対する外科的治療法の標準術式は,経尿道的前立腺切除術(TUR-P)である。さらに,温熱,レーザー,超音波などを利用した各種低侵襲性治療も積極的に行われており,開放手術によって前立腺被膜下摘除術を施行する機会は以前より減少している。しかし,大きな腺腫を有する症例に対しては,開放手術も依然有力な選択肢の1つであり,その手技および術中・術後管理法は泌尿器科医が習得すべき重要な項目であることはいうまでもない.
被膜下摘除術には,恥骨上式,恥骨後式,会陰式があるが,そのうち恥骨上式と恥骨後式の2つが広く普及している術式である。両者とも注意すべき合併症に関してはほぼ共通と考えられるので,本稿では恥骨後式被膜下摘除術について述べる。
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