Japanese
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綜説
泌尿器科領域における自律神経再建の現況
Advances in Autonomic Nerve Reconstruction in Urology
木原 和徳
1
Kazunori Kihara
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科尿路生殖機能学
1Department of Urology and Reprodutive Medicine, Graduate School, Tokyo Medical and Dental University
キーワード:
自律神経
,
神経再建
,
泌尿生殖器
Keyword:
自律神経
,
神経再建
,
泌尿生殖器
pp.669-676
発行日 2000年8月20日
Published Date 2000/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903039
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損傷された自律神経の再建は,泌尿器科領域では1991年ラットを用いた陰茎海綿体神経の再建が報告され,続いて1998年にはイヌの下腹神経,ラットの骨盤神経の再建が報告された。再建は切断端吻合もしくは神経移植によりなされ,いずれも良好な成績が報告され,再建された神経内を通る各種のシグナルも同定された。1999年これらの動物実験の成果に基づき,前立腺全摘時に切除された神経血管束部に腓腹神経を移植する試みがなされ,勃起機能が温存されることが報告された。さらに後腹膜リンパ節郭清において腰内臓神経の欠損部に陰部大腿神経を移植して射精機能を温存する試みも始められている。泌尿器科領域では多くの臓器がその機能を果たすために神経支配を必須としているため,今後自律神経の再建が臨床上のトピックスになるであろうと想定される。
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