増刊号特集 膀胱全摘除術と尿路変向術のすべて
Ⅵ 術後管理と合併症対策
5.晩期合併症とその対策
尿路変向術後の結石形成とその対策
戸辺 豊総
1
,
伊藤 晴夫
1
Toyofusa Tobe
1
1千葉大学医学部泌尿器科
pp.303-308
発行日 1998年3月30日
Published Date 1998/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902311
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はじめに
尿路結石は尿路変向に伴う最も重要な晩期合併症の1つである1)。また,尿路結石は腎機能を悪化させる大きな要因でもある。したがって,その病因と対策について知ることは,患者の長期的な腎機能保存という観点から重要である。
現在行われている尿路変向術は,1)失禁型,2)非失禁型の2種類がある。この両者においては結石発生の部位が異なる。すなわち,回腸導管を主とする失禁型は上部尿路における結石発生のリスクが高く,コックパウチやインディアナパウチをはじめとした非失禁型の場合は下部尿路(パウチ内)結石発生のリスクが高い(表1)2〜8)。
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