小さな工夫
包茎手術—縫合しない背面切開術
宮川 征男
1
,
池田 哲大
1
1鳥取大学医学部泌尿器科
pp.1069
発行日 1996年12月20日
Published Date 1996/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901956
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小児包茎手術としての背面切開術は,手術がきわめて簡単という大きな長所があるにもかかわらず,術後の外観が受け入れ難いという理由で中止されている場合も多い1)。かといって,直ちに環状切開術を選択すればよいという訳にはいかない。なぜなら,一般的に小児は仮性包茎の状態であり,亀頭の露出しているものは少なく,環状切除術後の外観は一般小児とは異なるからである。やはり,術後の外観が一般小児の陰茎に近い仮性包茎となることが大切であり,これを目指した手術法の報告が続いている。
筆者らが数年来行っている背面切開術はきわめて簡単で,手術後の外観もいわゆる仮性包茎で,十分満足のいくものである。術式のポイントは,(1)包皮の切開は外板を短く(3〜4mm),内板を長くする(8〜10mm),(2)縫合しない,の2点である。
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