増刊号特集 前立腺疾患'96
前立腺肥大症
前立腺肥大症の病理
原田 昌興
1
Masaoki Harada
1
1神奈川県立がんセンター臨床研究所研究第1科
キーワード:
前立腺肥大症
,
病理
Keyword:
前立腺肥大症
,
病理
pp.38-44
発行日 1996年3月30日
Published Date 1996/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901716
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
前立腺肥大症は病理学的には良性結節性過形成と位置付けられる。肥大hypertrophyは見かけの容積の増大を意味し,組織を構成する個々の成分の容積増大によっても,構成成分の数的増加によってももたらされる。前立腺肥大症では細胞容積の増大も関与しているが,主体は腺上皮ないし間質細胞の増殖によることから,過形成hyperplasiaと表現される。肥大症組織の日常的検索で問題となる異型過形成を含め,いくつか過形成性病変の病理学的考え方を述べてみたい。
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.