Japanese
English
特集 新しい自律神経機能検査と泌尿器科領域への応用
精神性発汗連続記録装置
A New Appratus Capable for Measuring Continuously Sweating Rate in Human Palm: Its Clinical Application
大橋 俊夫
1
,
坂口 正雄
2
1信州大学医学部第1生理学教室
2長野工業高等専門学校電子情報学科
1The 1st Department of Physiology, Shinshu University School of Medicine
2Department of electrial engineering, Nagano Technical College
キーワード:
発汗
,
自律神経機能検査
Keyword:
発汗
,
自律神経機能検査
pp.554-559
発行日 1994年7月20日
Published Date 1994/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901250
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
自律神経系の作用は申すまでもなく,心臓や呼吸器,消化器,尿路生殖器,汗腺などの運動や分泌を意志とは関係なく制御しているものであり,生体のホメオスターシス(恒常性)維持機能に重要な役割を果たしている。自律神経の中枢は脳と脊髄にあり,その生体諸臓器の調節機能のための情報は交感神経と副交感神経の遠心路を通って末梢の効果器に伝えられる1)。この遠心路の情報量を評価して,自律神経に関連する諸疾患の診断,治療,予後の判定に役立つ検査法が自律神経機能検査法である。この検査法も臨床検査方法論の基本として,当然ながら特異性,再現性のほか,被検者への侵襲が少なく,簡便であることなどに重点が注がれ,新しい方法論が改良,開発されながら今日に及んでいる2)。
本稿では,筆者らの開発した手掌部や足底部の精神性発汗量を連続的に記録することの出来る装置3,4)の概要とその装置を用いた自律神経機能検査法の有用性について解説し5,6),最後に泌尿器科領域への臨床応用について考察したい。
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.