小さな工夫
小児期包茎手術,とくに斜め"ひ"の字型切開と剥離法
千葉 庸夫
1
,
岩見 大二
1
1国立仙台病院小児外科
pp.702
発行日 1993年8月20日
Published Date 1993/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901017
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包茎の手術は種々の年齢で行われており,手術術式もさまざまな方法が行われているが,小児期における手術は出来るだけ手術後も包皮が亀頭を覆うように工夫すべきであり,背面切開法や環状切開法は必ずしも良法とは言えない。Z字状形成術も施行されているが包皮が極端に長い例では満足な結果が得られない。そこで包皮の切開を背面ほど長くし,また包皮小体部は切開しない"ひ"の字型とし,一部の外板を剥がしてから包皮の一部を切除する方法による包茎手術を工夫した(図)。
切開はaのように斜めに背面で長く(亀頭先端よりやや短い位置),包皮小体側で短く外板のみにいれるが包皮小体は避ける形となる。外板のみを狭窄の最も強い場所まで出血させないように注意しながらゆっくりと剥がす(b)。
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