Japanese
English
講座 泌尿器手術に必要な局所解剖・26
女性尿道
Female Urethra
佐藤 達夫
1
Tatsuo Sato
1
1東京医科歯科大学解剖学第2講座
1Second Department of Anatomy, Faculty of Medicine Tokyo Medical and Dental University
キーワード:
泌尿器手術
,
局所解剖
,
女性尿道
Keyword:
泌尿器手術
,
局所解剖
,
女性尿道
pp.591-598
発行日 1991年7月20日
Published Date 1991/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900396
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女性尿道は男性尿道と異なるところがあり,またさほど複雑でない(図1).まず短い.教科書では3〜4cmと記されることが多いが,日本人の生体の調査では平均36mm(23〜54mm)であり,例数全体の7割強が31〜40mmの範囲に収まるという1).女性尿道は全長にわたり生殖器から分離して独立しており,また陰茎のように体表に露出していないので,男性尿道の後部尿道にしか相当しない.また前立腺のようにかたい構造物で囲まれた区間をもたない.
女性尿道の口径は7〜8mmほどあり,拡張性に富み,2〜2.5cmの太さに広がる弾力性をもつ.したがって,平静時には食道や尿管に似て内腔には縦ひだが走り(図2)2),粘膜の表面は互いに接し,断面は星状に見える.
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