特集 泌尿器がん薬物療法の副作用―支持療法を知らずして行うべからず!
企画にあたって
泌尿器がん薬物療法の副作用―支持療法を知らずして行うべからず!
北村 寛
1
1富山大学学術研究部医学系腎泌尿器科学
pp.579
発行日 2023年7月20日
Published Date 2023/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207872
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
泌尿器がんの薬物療法は,殺細胞性抗がん薬,分子標的治療薬,免疫チェックポイント阻害薬,抗体薬物複合体,内分泌療法薬,アンドロゲン受容体経路標的薬など多岐に渡っています.本誌第74巻第10号(2020年9月号)では,①各種抗がん薬の作用機序,②化学療法,分子標的療法および免疫療法の副作用,③各泌尿器がんの薬物療法,という構成で薬物療法の実践に役立つ特集が組まれました.しかし,その後新たな作用機序の薬剤や併用療法が登場し,副作用管理はますます複雑になってきています.
がん薬物療法を行う際に各種診療ガイドラインを参考にされていると思いますが,多くの場合,疾患ごとのガイドラインを参照するに留まっているのではないでしょうか.実は国内外でがん支持療法に関するガイドラインも多数発行されており,本来はこういったガイドラインも熟読して薬物療法を行わなければなりません.しかし,薬物療法だけでなく手術や検査も行わなければならない泌尿器科医にとっては,なかなかそこまで手が回らないのが実情と思います.
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.