増刊号特集 泌尿器科当直医マニュアル
外来編
緊急対応を要する疾患・トラブル
急性陰囊症(精巣捻転)
守時 良演
1
,
水野 健太郎
2
,
林 祐太郎
2
1JA愛知厚生連 安城更生病院泌尿器科
2名古屋市立大学大学院医学研究科 小児泌尿器科学分野
pp.95-99
発行日 2021年4月5日
Published Date 2021/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207175
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絶対に見逃してはいけないポイント
☞カラードプラ超音波検査で精巣への血流が同定された場合,精巣捻転の可能性は減り,垂捻転や精巣上体炎などが想定できるが,検査までの歩行や臥床により精巣の捻れが偶然に軽減,解消した可能性は否めない.適切なインターバルで観察することが必須である.
☞停留精巣では精巣捻転が起こりやすいとされ,術前の停留精巣の患児が鼠径部痛を訴えた場合には,鼠径ヘルニアとともに本症を疑うようにする.
☞精巣捻転が長時間続くと,精巣への血流が遮断され壊死に陥る.発症から数時間以内に解除されることが望ましい.
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