増刊号特集 泌尿器科当直医マニュアル
外来編
緊急対応を要する疾患・トラブル
腎外傷
柳 雅人
1
1日本医科大学付属病院泌尿器科
pp.30-34
発行日 2021年4月5日
Published Date 2021/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207160
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絶対に見逃してはいけないポイント
☞造影CTでの造影剤の血管外漏出像はCT撮影時点での活動性の出血を示しており,治療方針の決定を左右する重要な所見であるため,見落とさないようにする.
☞尿漏は初回の造影CTでは見逃されやすい.尿漏を否定できない場合は,後日でも排泄相を含む造影CTを行うのが無難である.少なくとも腰痛を伴う熱発を来した際は,尿漏による膿瘍形成を念頭に排泄相を含めた造影CTを行う.
☞膿瘍を放置すると尿管や腎周囲の繊維化を引き起こし,尿管閉塞や遅発性の高血圧を引き起こすため,早期の治療介入が必要である.
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