増刊号特集 泌尿器科診療の最新スタンダード―平成の常識は令和の非常識
下部尿路機能障害
外傷に伴う尿道狭窄症
新地 祐介
1
,
堀口 明男
2
1国立病院機構西埼玉中央病院泌尿器科
2防衛医科大学校泌尿器科学講座
pp.177-180
発行日 2020年4月5日
Published Date 2020/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206885
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以前の常識
・尿道外傷の急性期に尿道カテーテルを留置すると,続発する尿道狭窄症が軽症化して待機的治療が容易になると考えられていた.
・尿道狭窄症には内尿道切開術や尿道ブジーなどの経尿道的治療が第一選択で,再狭窄した場合には経尿道的治療を繰り返し行うことが普通であった.
現在の常識
・急性期の尿道カテーテル留置は損傷した尿道にさらなるダメージを与え,続発する尿道狭窄症を複雑化させるリスクが高い.尿道操作はせずに膀胱瘻造設を選択することが望ましい.
・ごく軽症例を除き,尿道狭窄症に対する最も治癒率の高い治療法は開放手術による尿道形成術である.
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