増刊号特集 泌尿器科検査パーフェクトガイド
Ⅱ疾患別:実施すべき検査と典型所見
[10]腫瘍
前立腺癌
羽賀 宣博
1
,
胡口 智之
1
,
小島 祥敬
1
1福島県立医科大学医学部泌尿器科学講座
pp.300-306
発行日 2017年4月5日
Published Date 2017/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205989
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ここがポイント
◉前立腺癌は,病期診断がその後の治療法選択や予後予測に大きな影響を与えるため,できるだけ正確な病期診断を行うこと重要である.直腸診,経直腸的超音波診断法,MRI,CT,骨シンチグラフィを用いて総合的に判断する.
◉T─病期診断においては,multiparametric MRIが標準的な撮像法である.T2強調画像,拡散強調画像,ADC(apparent diffusion coefficient)map,およびダイナミック造影にて前立腺癌を評価する.N─病期,M─病期診断は,CTないしMRIにおいて行うが,特にN─病期診断においては,画像診断では限界がある.
◉M─病期診断のうち骨転移の診断に関して,骨シンチグラフィ診断支援プログラム,BONE NAVI®が開発された.BONE NAVI®では,BSI(bone scan index),ANN(artificial neural network),HS(hot spot)の3つの指標により骨転移を評価し,治療評価や予後予測も可能となった.
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