増刊号特集 泌尿器科検査パーフェクトガイド
Ⅱ疾患別:実施すべき検査と典型所見
[7]腎不全・腎機能障害
急性腎不全
内田 潤次
1
,
仲谷 達也
1
1大阪市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学
pp.204-207
発行日 2017年4月5日
Published Date 2017/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205963
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ここがポイント
◉急性腎不全(acute renal failure : ARF)は急激な高度の腎機能低下により,体液の恒常性が維持できなくなった状態と理解されている.近年,高度の腎機能低下よりも早期の軽度腎機能低下の段階から認識されるべきと考えられ,急性腎障害(acute kidney injury : AKI)の概念へ変化した.AKIは慢性腎臓病(chronic kidney disease : CKD)のリスクとなる.
◉2012年にKDIGOガイドラインよりAKIの定義と病期分類(血清クレアチニン値と尿量から診断される)が発表された.
◉腎機能低下に対して,既存のCKD,腎後性AKI,腎前性AKI,腎性AKIの鑑別診断が必要である.
◉保存的治療で体内の恒常性維持が困難と判断されれば,緊急腎代替療法を開始する.
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