増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
11 併存疾患
耳鼻咽喉科系
アレルギー性鼻炎
上條 篤
1
1埼玉医科大学病院耳鼻咽喉科/アレルギーセンター
pp.345-350
発行日 2016年4月5日
Published Date 2016/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205678
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疾患の概要
鼻粘膜のI型アレルギー性疾患で,発作性・反復性のくしゃみ,鼻漏,鼻閉を3主徴とする.症状が1年中続く通年性アレルギー性鼻炎と花粉飛散期に症状が出現する季節性アレルギー性鼻炎に分類される.代表的なアレルゲンとして通年性では室内塵ダニ,ペットなどが,季節性アレルギー性鼻炎ではスギ,ヒノキ,カモガヤ,ブタクサなどが知られているが,その他にも原因となるアレルゲンは多岐に及ぶ.また,複数のアレルゲンに感作されている場合も少なくない.その症状は鼻だけにとどまらず,目のかゆみ,咽頭のイガイガ感,咳,頭痛,不眠,集中力低下など,ほかの症状も随伴することが多い.わが国におけるアレルギー性鼻炎の有病率は4割程度と考えられており,年々増加傾向にある.特にスギ花粉症は国民病ともいわれ,労働生産性の低下や巨額な医療費をはじめ,社会に与えるインパクトは無視できない.
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