Japanese
English
手術手技
根治的腎摘出術
Radical Nephrectomy
小川 秋実
1
Akimi Ogawa
1
1信州大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology,Shinshu University School of Nedicine
pp.21-28
発行日 1987年1月20日
Published Date 1987/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204405
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
根治的腎摘出術は腎悪性腫瘍の治癒的手術のための術式である。腎動静脈の血流を遮断したのち,腎を露出させることなくGerota筋膜に包んだままで摘出する。Gerota筋膜内で摘出する単純腎摘出術と異なり,隣接臓器を損傷する危険性が大きい。局所解剖の熟知が確実安全な操作に必要である。
到達法には,仰臥位で腹部正中切開または上腹部横切開による経腹的方法と側臥位で胸部から上腹部への斜切開による経胸経腹的方法とがある1〜3)。その選択は術者の好みや慣れに基づくことが多い。筆者は,腫瘍が比較的大きく,しかも治癒的摘出が可能と思われるときは経胸経腹的到達法を用いている。以下その手技を解説する。
隣接臓器の損傷時の対処法や隣接臓器に腫瘍浸潤があるときの合併切除法,またリンパ節郭清法も知らなければならないが,これらは割愛する。
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.