Japanese
English
綜説
核磁気共鳴(NMR)映像法
Proton NMR Imaging
飯沼 武
1
Takeshi Iinuma
1
1放射線医学総合研究所臨床研究部
1Division of Clinical Research, National Institute of Radiological Sciences
pp.295-301
発行日 1983年4月20日
Published Date 1983/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203547
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はじめに
核磁気共鳴とは臨床家にとつてはあまり聞き慣れない言葉であろう。それはNuclear MagneticResonanceの和訳であつて,その頭文字をとつてNMRといつている。その現象自体はすでに1946年にPurcellとBlochという物理学者によつて独立に発見されたもので,1952年には彼らはその業績によつてノーベル賞を受賞している。
しかし,NMRが生体計測の手段として注目され始めたのは比較的新しく,1971年にDamadianが悪性腫瘍における水の1Hのスピン・格子緩和時間(T1)が正常組織のそれに比して著しく長いことを発見したことによると言われている1)。続いて,1973年にはNMR映像法の基礎となる投影再構成法(projection reconstruction)をLauter-burが発表し,模型による1Hの像を作成した2)。
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