交見室
Computed Tomographyによる腎盂腫瘍の診断/前立腺癌患者の99mTc燐酸化合物による骨シンチ上の臨床的検討
津川 龍三
1
1金沢医科大学泌尿器科
pp.90
発行日 1982年1月20日
Published Date 1982/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203287
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増田先生らの上記表題論文(臨泌35巻11号)では腎盂腫瘍7例をとりあげていて,CTは腎盂腫瘍の診断に有用であるが,特に排泄性腎盂撮影で,腎が無造影の場合に非常に価値があるとしている。私も同感である。私の症例は臨泌33巻2号163頁の症例5がそれに当る。当時(1977〜1978)はスキャン時間が2分30秒かかる第2世代の装置で,画像としては恥しいが,それでも大きな肉をはさみこんだパンのようにみえ,腎実質の癌とは区別可能であつた。
その頃からあまり年数も経ないのに,今や1桁の秒数でスライスが可能となり,その分だけ,呼吸性移動や,腸間内ガス移動によるartifactから解放され,よい画像が得られるようになつた。
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