Urological Letter
病気の診断は総合的でなければならぬ/ショートバウル症候群における蓚酸結石生成の予防に炭酸石灰療法
pp.322,390
発行日 1981年4月20日
Published Date 1981/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203128
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過去10年間における超音波診断,アイソトープスキャンおよびCTスキャンなどによる診断法の進歩はわれわれの診断能力を大いに増進させてくれた。しかし,これらの検査は費用が高いこと,およびこれらの優れた診断能力にも限界があることや偽陽性のあることなどから,いろいろ検討することが必要である。
われわれの数人の患者で臨床的にはBとCステージの前立腺癌患者をアイソトープスキャンしてもらつたら骨にホットスポットがあるとの返答をもらつた。そこでその後他の多くの検査で追跡したところ,前記のホットスポットは前立腺癌の転移によるものではないことが明らかになつた。したがつて,骨スキャンが陽性であつても,普通のX線所見や外傷あるいは骨ないし関節の疾患についての問診などが大切である。またこのホットスポットが真に転移性疾患によるものか否かのスキャンを繰り返し追跡することが必要である。
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