Japanese
English
綜説
蓚酸カルシウム結石の発生は予防可能か?―最近の知見と今後の展望
The prphylactic management of calcium oxalate urolithiasis-Advanced review and perspective
高山 達也
1
,
大園 誠一郎
1
Tatsuya Takayama
1
,
Seiichiro Ozono
1
1浜松医科大学泌尿器科
1Department of Urology,Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
尿路結石
,
蓚酸
,
生活習慣病
Keyword:
尿路結石
,
蓚酸
,
生活習慣病
pp.277-286
発行日 2004年4月20日
Published Date 2004/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100525
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要約
蓚酸カルシウム結石の成因に関する研究は,蓚酸カルシウム結晶と腎上皮細胞との相互反応,蓚酸そのものによる腎上皮細胞障害,蓚酸分解菌の重要性が認識されている一方で,本疾患が生活習慣病として,環境因子や遺伝的因子からのアプローチも進んでいる。セリン:ピルビン酸/アラニン:グリオキシル酸トランスアミナーゼ(SPT/AGT)の種特異的,食習性依存性細胞内局在に関連して,ヒトでは総蛋白質の約4%を占めるL-ヒドロキシプロリンの摂取は高蓚酸尿により尿路結石のリスクファクターとなる可能性が示された。そして,原発性高蓚酸尿症ではないmild hyperoxaluriaにおいては蓚酸代謝に関わる酵素の遺伝子多型や突然変異がその発症に関与することが示唆されている。
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