Japanese
English
手術手技
陰茎疾患の手術—陰茎形成術
Reconstruction of the Penis
田口 裕功
1
Hirokazu Taguchi
1
1国立相模原病院泌尿器科
1Department of Urology, Sagamihara National Hospital
pp.533-535
発行日 1978年6月20日
Published Date 1978/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202563
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緒言
泌尿器科医は陰茎に関する種々なる問題に遭遇する。その中でも外傷のために陰茎を失なつたり,悪性腫瘍の治療のために陰茎の切断治療を受けた人は少数ではない。そして,彼らが年齢を問わず,陰茎を失なつたことによる苦悩の大きいことを知らされるものである。
私の陰茎形成術の特徴は,形成陰茎の内容として自己の睾丸,精索を使用することにある。この考え方は約10年以上前に陰茎から全陰嚢に及ぶ著しい外陰部剥皮創の症例を経験し,これらを2本の管状皮膚弁を股間に懸垂させ,その皮膚弁を用い,本来の陰嚢の位置に睾丸を内容とした陰嚢を形成した経験によるものである。この陰嚢は10年もの観察期間中に萎縮したり変形したりすることはなかつた1)。
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