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手術手技
膀胱尿管逆流の防止術—Gregoir法
Antireflux Opcration:Gregoir Plasty
佐々木 寿
1
Hisashi Sasaki
1
1東京医科大学泌尿器科学教室
1Department of Urology, Tokyo Medical College
pp.497-500
発行日 1977年6月20日
Published Date 1977/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202369
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緒言
膀胱尿管逆流の防止術は今日まで多数の手術法が考案されているが,Gregoir (1964)は膀胱外操作により膀胱壁内に尿管の最下端を転位させ,これにより壁内尿管を延長し逆流を防止する手術手技を発表し,その遠隔成績は35尿管手術例中32尿管に逆流消失をみるという驚嘆すべき成績を挙げた。1969年Gregoirは,①術式が簡単で繊細高度の手技を必要としない,②他の術式と異なり膀胱を開口しない,③術後に留置カテーテルを設置しないという利点を強調した。その後Arap,Moormann,Strohmenger,Seiferthが本法による逆流防止術の成績を発表し,いずれも優秀な結果を収めた。本邦ではヨーロッパに比較してGregoir法による手術例数は少なく,Politano—Leadbetter法が広く施行されている。手術時間も短かく,患者の負担も少ない本法は小児に適しているので,本文では主として本法の適応と手術手技上の注意事項について言及したい。
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