Urological Letter・159
前立腺癌の放射線治療
pp.252
発行日 1974年3月20日
Published Date 1974/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201782
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泌尿器科医は会陰式あるいは恥骨後式前立腺根治手術が行なえるような早期の前立腺癌の発見のために注意していなければならない。しかし,不幸にも前立腺癌のほとんど多くの例は,もはや根治的手術ができないぐらいにまで進行した時期に泌尿器科医を訪れてくる。これらの例には尿流出障害を除くためにTURが行なわれる。そして更に治療を要する例にはスチルベストロールによる治療や除睾術を行なつて経過を観察する。これらの方法で治療された患者の多くは,その後数年間普通の生活をつづけ,しばしば他の疾患で死亡する。
不幸にもこれらの患者のうちのあるパーセントの患者にはホルモン治療が無効である。この種の患者は泌尿器科医に苦情を訴える。骨盤内に限局しているステージBやCの群には5,500radsを3〜4週間中に毎日分けて2門で照射するのが最良の方法である。この方法である患者は2年以上も症状が消失したまま元気で生きている。多くの患者は尿線の勢いもすばらしく,排尿時の苦痛もまつたくなくなつている。
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