Urological Letter・158
テレビ透視下でのバスケットカテーテルによる尿管結石の引出し
pp.123
発行日 1974年2月20日
Published Date 1974/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201759
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われわれは1969年以来レントゲンテレビ下で尿管結石の膀胱鏡的操作を行なつている。1969年までの500例について述べると,特別なひどい副作用もなく結石の引出しに成功したのは81.66%である。1回行なつたものと2回ないしそれ以上行なつたものとの比率は約6:5である。操作後の熱,疼痛,長期入院などの欠点をみた例は何回か行なつた例の方が,1回しか行なわなかつた例に比し3:2と多い。
尿管結石の膀胱鏡的操作をレントゲンテレビで透視することなしに行なうことは盲目的操作であるが,テレビ透視下に行なえば,これは目で見ながら調整できるわけである。ストンバスケットを開くべき時期を適格に知ることができるし,バスケットをどの位開ければよいのかもわかる。しばしばカテーテルの先で結石を,元あつた所よりも中枢側へ押し上げることがある。しかしテレビ透視下で調整しながら行なつている場合には問題は起こらない。以前よりもカテーテルを何回も行なうことはかなり減少してきた。そして,石の引出しの成功率は著しく増加してきた。統計をとつてこの結論を出すにはまだ症例が多くないが,もつと例数が多くなつたら,そうしたいと思つている。
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