Japanese
English
手術手技
巨大尿管症—手術療法の方針と手技
Megalo-ureter: Principle and Techniques of Surgical Treatment
落合 京一郎
1
Kyoichiro Ochiai
1
1東京医科歯科大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, School of Medicine, Tokyo Medical and Dental University
pp.201-204
発行日 1971年3月20日
Published Date 1971/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201127
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
巨大尿管(mega-またはmegalo-ureter)というよび名は,まだかなりルーズに使用されている傾向がないわけではない。たとえば,著明な拡張を示した水尿管(hydroureter)に対して使用される場合などである。しかし,mega-あるいはmegalo-ureterとよぶ場合は,これは単に著しく尿管が拡張している状態のものをさすものではなく,臨床的には独立して取扱われるべき疾患と考えた方がよいという主張が有力化しており(Johnston,1967;Rudhe & Ericsson,1967;Eckstein,1969;Rehbein et al.,1969;Flatmark et al.,1970など),著者も当教室における経験例からこの解釈に賛するものである。とくに,その治療法の観点からも,これ以外の水尿管症とは区別しておくのがよいと考えている。
この巨大水尿管症に関しては,当教室の小池(現杏林大学教授)および筧が近く原著としてその詳細を発表するのでここでは省略し,手術療法の基本的方針と術式の概略を記述することにする。この巨大尿管症もそれ以外の水尿管症も著明な尿管の拡張を呈するという点では共通しているが,両者はほぼ次のような特異のちがいを示しているものである。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.